カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「ライン・オブ・デューティ」シーズン3 Ep4 感想 ~ 食えない大物登場。ドットは逃げ切るための陰謀に着手。Netflix

ダニー・ウォルドロン(ダニエル・メイズ)の謎解きだけでも面白いのに、シーズン1&2から続く問題が次々からまって来て、とっても濃厚なシーズン3。

前回、役者が揃った感がありましたが、もう一人、大物が現れました。しかもオープニングは、いきなりデントン登場! 不穏な緊張が走ります。

第4話「Negative Pressure」ネタバレ感想です。(こんがらがって来たので、キャラ別に整理してみました。)AC-12のメインキャスト紹介はこちら

 

 

【リンジー・デントン】犯罪者として苦しい生活が続くなか、スティーブと会います

迫力の存在感でドラマを引き締めるリンジー・デントン(キーリー・ホーズ)。ロンドン警視庁の元警部補ですが、汚職警官として立場を失いました。(シーズン2

 

1年半を刑務所で過ごし、前回、再審で司法妨害は有罪となるものの殺人共謀は無罪となり釈放されます

 

AC-12に乗り込んで来た顔のアップから始まりまして、重く深い目つきが相変わらず怖い・・・。目的は和解だそうで、法律顧問のジル(ポリー・ウォーカー)も同席。無罪になったのだから正式に謝罪せよ、ということでした。

渋るAC-12に対してスティーブ(マーティン・コムストン)と性的関係をもった時の録音があると驚きの発言!

 

裁判ではこの関係を持ち出して陪審に疑いをもたせたわけで、デントンは譲りません。

目的は、元の生活を取り戻すこと。しかし一つでも有罪があると警官には戻れない。

●現在も主張していることは

①スティーブと性的関係をもった→これは分かりません。スティーブは否定し続けますが、録音を皆の前で再生すると何度も脅し譲歩させます。結果、スティーブは仲間の信頼を失うことに。

②スティーブが賄賂金を仕込んだ→デントンが少女を助けるために汚職警官のふりをした結果でスティーブは無実。でも当人以外知りようがありません。

いずれもスティーブを追いつめ、AC-12に復讐することが狙いです。同時に、自分をハメた真犯人を捜査しないAC-12が腹立たしい

 

●しかし、犯罪者の現実は厳しかった・・・。犯罪者向けの住宅では福祉課の男に性的関係を強要されます。急所をにぎりつぶし(多分)、ボコボコに蹴り出したところはさすがのデントンでした。

●そしてようやくスーパーマーケットに職を得ます。

仕事の内容というより、警官として捜査できないことが理不尽だと思っているのでしょう。デントンは、警官が天職だと思っているんです

 

 

 

 

そこにスティーブがやって来て、ダニーが殺したロナン・マーフィは、シーズン2で殺された証人トミー・ハンター殺しの被疑者だったと告げました! ようやく分かった新事実です。

自分に関連する事件なのに知らされないのは不公平だと思ったのでしょうが、生活に疲れていたデントンは、またも捜査への情熱をたぎらせるのでした。

 

デントンがスティーブに言った言葉「真の敵は私じゃないと気づきなさい」がだんだん重くなってきます。

この、ロナン・マーフィとトミー・ハンターの結びつきが警察内部で伏せられていたことも、今後の大きなポイントです。

 

【ダニー・ウォルドロン関連】児童性的虐待の事件が警察の大物OBにまで関連!

 
 
 
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第1話のラストで死亡、第3話で同僚のハリに殺されたらしいと分かるダニー・ウォルドロン

AC-12のスティーブとケイト(ヴィッキー・マクルーア)は、前回見つけ出したダニーの少年時代の友達、ジョゼフ・ナッシュの話をもとに、ダニー達が少年時代に入っていた施設サンズビューでの児童性的虐待事件を調べます。

少年たちを有力者たちに斡旋していたのが、ダニーが殺したライナスとロナン・マーフィ。

●教師・福祉関係者・警察は少年たちの訴えを無視しますが、一人だけ苦情を申し立てたソーシャルワーカーがいたと分かります。

このオリバー・R・ロイドは自殺したと断定されましたが、他殺の可能性がでてきました!

なぜなら、1988年当時の警察が不正と思われる捜査をしたから。報告書は何名もの捜査主任や警視正に回覧されていたのに、です。明らかに圧力があったとしか思えません。

そもそも、他の資料はすべて消えていましたからね。

 

で、判明したのが大物OB、当時のパトリック・フェアバンク警視正(ジョージ・コスティガン)

ディケンズの作品に出てきそうなクセ者感に圧倒されますね。演じるジョージ・コスティガンは1947年ポーツマス生まれ。映画・TV・舞台で長年活躍中。「ハッピー・バレー」のギャラガーでした! とても同じ人物とは思えませんが。

 

大物らしい世慣れた感じでスティーブとケイトを軽くあしらいます。当時のことを聞いてものらりくらりと「覚えがない」の一点張り。

しかもAC-12テッド・ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)とは旧知の仲らしく、親し気に振舞ってスティーブ&ケイトをいらだたせることになりました。

 

【ドット】保身のために、スティーブに罪を着せる作戦を思いつきました!

 
 
 
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ケイトを味方に引き入れようと急接近中のマシュー “ドット” コッタン警部補(クレイグ・パーキンソン)

 

 

 

 

犯罪組織と汚職警官たちの仲介役 “キャディ” であることを必死で隠し、事件の真相がばれないように工作しなくてはいけません。

 

●前回、ダニーとロッド殺害&ドット殺害未遂としてハリを逮捕。ハリはドットにハメられた、ダニーを殺したのは電話の男の指示だが正体は知らないと供述。

ロイドの検視結果、ダニーがスティーブに宛てた封筒の鑑識の分析、2つともスティーブから横取りし、有利に動こうと画策。

●お互いの秘密を知る(S2E6ナイジェル “ナイジ” モートン(ニール・モリッシー)にあらためて協力を要請(というか脅迫)。“キャディ” は死んだコールだったと他の人物に聞いた、と証言させます。

が、鋭いケイトは「コールじゃない。“キャディ” はまだ生きてる」と確信しています。

●ハリの供述から謎の男の口調(ロンドンか南東部の訛り)を知り、勝手に “キャディ” の特徴を分析したプロファイルを上層部に発表。

訛りや年齢、経験などからプロファイルに合致するのはスティーブ、“キャディ” の可能性あり、と誘導し始めたのでした。

 ●ナイジに偽証させる代わりに引退までのキャリアを保証したドット。ナイジはドットが “キャディ” である証拠となる携帯を返します。が、それはニセモノで本物はまだナイジが持っていた! という場面で終わります。

 

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見終わって、どっと疲れが出るエピソードでした。

しかし、ドット&ナイジのシーンは味わい深いですね。哀愁のオジサン達、じゃなくって、どす黒いだまし合いと長年連れ添った奇妙な友情がねじれた組織人の意地の張り合いというか。

 

ドットの話「すべてが始まったとき、俺はまだガキだった。警察で裏の仕事を強要された。本当は引退したい。そのためには過去を消したい」は切実でした。

とんでもない悪党なんですけどね。味のある役者揃いでうなってしまいます。

スティーブに罪を着せる作戦を思いついたときの、嬉しくて口元がゆるみかけた表情がツボでした。

この後、怒涛の第5・6話と続きます!!

 

  

なお、個人的に大好きな法律顧問ジル(ポリー・ウォーカー)は、ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)が気になる。お茶からディナーにこぎつけました♪

敵か味方か本当に謎。何かあるのは間違いないでしょうが、できるだけ長く出演してほしいな。 

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