カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン22Ep16 感想 ~ 始まりはシングルマザーの人身売買事件

FOX放送中のシーズン22第16話「羊の皮を着たオオカミ(Wolves In Sheep's Clothing)」ネタバレ感想です。

 

シーズンフィナーレ

コロナの影響でシーズン22は全16話となっています。スケールの大きな力の入ったエピソードでした😤 オオカミ、複数形です。

本国NBCでは2021年6月3日の放送。

 

9月23日にはNBCで次シーズンが始まります。

 
 
 
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~~~簡単概要~~~

メインは、組織的な人身売買事件

 

貧困層のシングルマザーが、住居と引き換えに性的奉仕をさせられていることが発覚。

被害者は1人にとどまらず、関係者も幅広い大規模な事件へとつながります。

 

サイドストーリーその1フィンとフィービーの結婚式。ラストはパーティシーンでした。

 
 
 
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↑打合せ中。

 

 

 

 

サイドストーリーその2は、警察内部の保守派 VS カーマイケル警視正

ジェイボン事件をきっかけに、改革に後ろ向きな警察の問題を正面から取り上げました。長く大きなテーマになりそうです。

 

主なキャストを通して事件を紹介します

 

■被害者1:ローザ・エストラーダ

メキシコ系のシングルマザー。9歳の息子フェリペとともにアパートメント「ホルトタワー」に入居。公営住宅の申請に困っていたところ、シェルターで警備員に教えられた社会福祉士ソーシャルワーカーの紹介でした。

 

部屋と引き換えに、大勢の男性の相手をさせられます。売春を疑った自治会長が警察に相談して発覚。

シェルターに戻りたくない息子のために耐えていました。男達は「修理業者や宅配便、デリバリー」と供述しますが、息子は夜になるとヘッドホンをしていたことから捜査が始まります。

 

■被害者2:デニース・キャンベル

「ホルトタワー」から娘とともに転居。ローザの部屋の前の住人。現在の部屋で同居するボーイフレンドは「ホルトタワー」の管理業者ポーリー・バンドゥッチの部下アントンだといい、非協力的。

 

■被害者3:ルル・デイビス

「ホルトタワー」のより広い高価な部屋に居住。シーズン22Ep4 に登場した車椅子のミッキーの元妻。クスリを断ち、住居を手に入れていました。目的は娘の監護権、娘と一緒に暮らすこと

 

ローザの部屋を訪れていたルーベン・オルティスはボーイフレンドだと供述しますが、娘のために警察に協力します。

 

■「ホルトタワー」管理業者:ポーリー・バンドゥッチ

ローザの入居を手伝い、何度も部屋に行っていた男たちの1人。監視映像から最初に身元が判明します。

 

■下院議員の補佐官:ルーベン・オルティス

やはり監視映像に映っていました。貧困層の支援に積極的なジョージ・ハワード下院議員のスタッフ。

 

■非営利団体「プラウド・ライフ」創立者:カタリーナ・マチャド

ホームレスから“社会正義学”の博士になった女性。女性や子供をサポートし、ハワード下院議員の支援を受けている。ガーランド警視正(デモア・バーンズ)とは古い知り合い。

 

「ホルトタワー」に優先的に入居させ、性的奉仕を強要

 

貧困層への住宅支援として、公営住宅として一般のアパートメントに優先的に入居させる制度があるようです。今回の「ホルトタワー」もその一つ。

 

ですがその倍率は650倍。ガーランド警視正によれば、ハーバード大より難関だそうです。

 

なのに、ローザもルルもデニースも抽選申し込みすらしていませんでした。ルルとデニースは、家を手に入れるためだと開き直っています。

➡つまり、住宅補助制度を悪用した人物がいるのは確実。

 

さらに、補助を受けている貧者専用の出入口があるそうで、一般入居者のための警備員がいるロビーを通りません。

このドアを通り、エレベーターでローズの部屋へ行った男性たちの監視画像を入手。

 

ロリンズ(ケリー・ギディッシュ)は「ホルトタワー」の洗濯室で貧しい女性たちから話を聞き出し、空室があっても既婚女性は対象外ということが分かります。つまり、より立場の弱いシングルマザーが標的。

➡ポーリー・バンドゥッチは、このビルの人身売買を仕切って見返りを得ていました。

 

フィン(アイス-T)キャット(ジェイミー・グレイ・ハイダー)がルルに話を聞いたところ、誰かと秘密保持契約を結んだと判明。

ルーベンとの関係は認めたことから、事情を聞くことになりました。

 

ルーベン・オルティスを事情聴取。「プラウド・ライフ」につながる

 

ルーベン・オルティスの身元が分かったのは、「プラウド・ライフ」のイベントに出席していたから

 

オリビア(マリスカ・ハージティ)と検事補カリシ(ピーター・スカナヴィーノ)はルーベンに事情聴取。

 

すでに監視映像、メール、資産状況を調べているので、関わった人物の名前や詳細を明かす条件で取引したようです。

 

分かったのは・・・

●ローザは自発的に契約したと聞いた。

●女性を利用した住宅補助金が動いている。

●ホルトタワーに通うのは、非営利団体員、政府関係者。ホームレス保護施設の経理課長、住宅局の副局長、市会議員、そして、下院議員ジョージ・ハワードも!

 ➡その全員が、非営利団体「プラウド・ライフ」と関係がありました。助成金、寄付、契約金の名目で支援していたと分かります。

 

なお、ハワード下院議員は、母が「ホルトタワー」に住んでいるので、正面玄関から入り階段を使ったのでエレベーターの監視映像には映っていませんでした。

 

おとり捜査でカタリーナ・マチャドを逮捕、起訴

 

ここで協力したのがルルでした。カリシが家裁で援護することが条件。

ルルもローザも、カタリーナが活動するカミーノ家族センターを利用していたこともカタリーナを疑った理由です。

 

ルルは、カタリーナに「言う通りに男たちの相手をしたのに娘を取り戻せない」と話し、わかっている、もっといい弁護士と仕事を紹介すると認めたカタリーナの逮捕につながりました。

 

で、罪状認否の前に取引に来ました。

私はホームレスを救った、と本気で主張するカタリーナにオリビアは怒りを隠せません。

 

が、弁護士が組織の概要を詳しく話しました。

以前の容疑者に加え、副市長、住宅都市開発省の元長官、下院議員3名、上院議員2名、さらにほかにも!

 

あまりに大規模で大物がからんでいるので、カリシは自分では手に負えない、上に連絡すると伝えました。

 

その後、FBIも加わった捜査になったそうです。

オリビアは、ローザにもう今までのようなことはしなくていいと伝えました。

 

警察の保守派がガーランド警視正を糾弾

 

こちらも大きな厳しいケースです。S22Ep11のその後。

 

人種差別に対する謝罪、偏見修正の訓練など警察内部の改革、免責権の放棄などを提案し、証言したガーランド警視正をマクグラス警視総監が激しく非難します。

 

全警官への裏切りだ、他の警官を見下している、忠誠心もない、と。

そして会議(聴聞会のようなもの?)。

 

まず、レイプ事件が増加していることを糾弾。ガーランド警視正は通常、レイプ被害の訴えは実際の10%ほどなので、「訴えが増えたのはいい傾向です」と答えて火に油。

 

さらに、ジェイボン事件の証言録取は君の高慢な自尊心の問題だ、捜査能力も統率力もない、失格だ! と。

 

耐えるしかないガーランド警視正が気の毒でした。

ストレスから体調不良のようで(心臓?)、上層部や同調する警官たちに嫌がらせを受けていました。

 

ガーランド警視正は、後にしばらく休んで検査を受けるとオリビアに話します。

退職した父親が現役の友人に聞いた話として「保守派が息子を狙っているぞ」とも。ですが「ただでは引き下がらない」と言ってました。

 

フィンとフィービーの結婚式に全員集まる

 

遅れて登場したフィンとフィービー(ジェニファー・エスポジート)。なんと、幸せだから結婚する必要はない、と “結婚しない式” 宣言!

それでも明るく飲んで食べて、素敵なパーティになりました✨

怒ったのは「指輪を運べない」フィービーの息子だけみたいです。

 

なお、エリオット・ステイブラー(クリストファー・メローニ)は、NY市内に部屋を探していると近況報告。ホテル暮らしだったのかな?

 

そしてロリンズ&カリシ。

祭司の資格をもち、徹夜でスピーチを書いたカリシはちょっと残念。聞いてみたいというロリンズのリクエストに応えます。

 

内容は、フィンとフィービーは最初は相棒だった、というもの。「相棒は夫婦に似ています。対立と和解を繰り返す。お互いに支え合うのです。相手の身代わりにもなる。そういう絆は決して消えません

 

ロリンズは泣いてしまって、涙をふいてくれたカリシにキスしました。

 

そしてオリビア&エリオットがパートナーに乾杯するシーンで終わります。

 

 

 

 

~~~まとめ感想~~~

 

●盛りだくさんでした~😵😵 よく1回にまとめたなぁ、というのが最初の感想。

 

それも捜査手順や法律や社会的背景を視聴者が共有しているからでしょうか。いきなりインタビュー場面に飛んでも、これは司法取引だな、とか分かるし。個人的には分からないことも多いし疲れますけど😓

 

●メインの人身売買事件はとんでもないスケールになりました。被害者も何十人といるはず。

組織犯罪対策課が引き継ぐのかっ!? と思ったらFBIだった。

でもつながるかもしれませんね。

 

ジェフリー・エプスタインのような著名人がからんだ事件を思い起こさせます。

 

●しかし、ガーランド警視正が心配です。次に会うのは送別会か葬式かも、ってカリシ、はっきり言ってくれました・・・。

 

それほど保守派、つまり既得権益が大事な守旧派の抵抗は根強いということでしょう。どこの組織でもあることですし。

 

これは改革派へのエールということかな。

実際にこういう動きがあったのか、現在進行形なのかは分かりませんが、正面から取り組むことになりました。

 

憎々しげな警視総監、熱演でした。NY市のトップかな。きっと今後も出てくるんでしょう。

 

●結婚式の話は楽しかったですね! 

ロリンズが招待の電話を受けた時は、久しぶりにフラニーが登場しました💛

実際にケリー・ギディッシュの愛犬でバンダナがトレードマーク。

ロリンズによると、結婚は式の前48時間がいちばん大変、新婚旅行は関係修復のため、だそうです。

 

チーム全員でプランニングしたり言いたい放題でした😉

ヘブライ語とイタリア語でおめでとう。

 

カリシはニコールに結婚式には出席できないと言われます。結婚式は家父長制の名残りだから。でした。

 

最後のパーティシーンです↓

 

●ところで、ルーベン・オルティスの弁護士、「久しぶり」ってひょっとして、と思ったら。

S22Ep6 の被害者マヤ・ベルでした!(↑2206と思われます)

以前お伝えした「LAW & ORDER: FOR THE DEFENSE」のニュースを見て以来、弁護士キャラも気になっていました。

 

が、制作中止になったと7月に発表されたみたいです。パイロット版も作られず、SNSの投稿は削除されていました。有名俳優にオファーしたらしいのに、残念。

 

「LAW & ORDER: HATE CRIMES」というスピンオフがキャンセルになったこともあるらしいです(直球なタイトルだなあ)。

で、VARIETYDEADLINE などで他のスピンオフを準備中と報道されました。続報を待ちたいですが、まず「ORGANIZED CRIME」ですよね。

 

↓シーズン1撮影終了の瞬間です。

   

 

 

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