カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン22Ep7 感想 ~ レイプとコロナと疑心暗鬼

FOX放送中のシーズン22第7話「落ちた信頼(Hunt, Trap, Rape, And Release)」ネタバレ感想です。

 

連続レイプ事件を調べるんですが、加えて、コロナ禍まっただなかのNYの状況と指揮官&中間管理職の苦労まで感じてしまった・・・

 

そしてとぉっても懐かしいゲストの登場です!

 

 

~~~簡単解説~~~

どこが焦点かなぁ、と考えてるうちに二転三転しました。

 

おおまかなあらすじは・・・

 

同じ手口の連続レイプ事件発生。スキーマスクで「いい子にしろ」と言って縛ることからグッドガール・レイピストと呼ばれているようです。未遂も含めると最終的に9件と思われる

マンハッタン&ブロンクスSVUの共同捜査になる

縄張り意識から連携はうまく行かない

容疑者逮捕。だが、模倣犯がいるらしい報道されてないのになぜ?

2人目の犯人は・・・? を突き止める内容でした。

 

オリビア・ベンソン警部(マリスカ・ハージティ)率いるマンハッタンSVUと、新任のキャロリン・バレク警部補(アナベラ・シオラ)率いるブロンクスSVUの共同捜査です。

 

トップはもちろんガーランド警視正(デモア・バーンズ)

そしてタイトル「落ちた信頼」は誰の信頼かというと、警察の信頼です。

 

放映は2021年2月17日。COVID-19が爆発的に広がった2020年4月の事件が鍵でした。

 

キャストを通して事件を紹介します。

マンハッタンで起こったレイプ事件を捜査していると、ブロンクスでも似た手口の事件が起きていたことが分かります。

 

■ブロンクスSVU/キャロリン・バレク警部補

異動してきたばかり。新指揮官として功を焦っているもよう。「LAW & ORDER: クリミナル・インテント(犯罪心理捜査班)」のバレックです! オリビアとは古い知り合い設定。

 

■ブロンクスSVU/アリ・モルドバン刑事

勤続20年で検挙率抜群の優秀な刑事。今回のキーパーソン。

縄張り意識が強く共同捜査が面白くない。強引で荒っぽいやり方のため、フィン(アイス-T)とぶつかったり、ロリンズ(ケリー・ギディッシュ)に偽証させようとしたり。

捜査手法に疑問をもったマンハッタンSVUは、モルドバンが担当した過去の事件を再捜査します!

 

■ブロンクスSVU/ルス刑事

若い新人刑事。キャット(ジェイミー・グレイ・ハイダー)と親しくなる。前向きで真面目だが経験は浅い。モルドバンをメンターとして慕っている事など、キャットが聞き出す。

 

■被害者/ロージー・ザラン

マンハッタンの被害者。この事件がきっかけで、過去の似た手法の事件がブロンクスで起こっていたと分かる。

詳しく調べると、連続事件とは犯人像が違うことがわかり、2人目の犯人をあぶり出すきっかけになる。

 

■被害者/ベラ・ガードナー

ブロンクスの被害者の1人。2020年4月の事件だったが、コロナが怖く、レイプ検査のため病院にも行かなかった。混乱状態で、当時のSVU指揮官・ケニヤッタ警部が放置していた。

共同捜査で再捜査が決まる。ロージーと同じく、2人目の犯人の事件らしい。

 

■容疑者/ダニー・ゴンザレス

38歳、白タクの運転手。レイプ未遂で逮捕。本人は窃盗目的で部屋に侵入したというが、飼い犬に噛まれて負傷したことから追われ、モルドバンに撃たれて逮捕される。

決定的な証拠は出ませんが、被害者の写真を見る目つきはいやな感じでした。

 

モルドバンの強引な捜査

 

あの根気強いオリビアですら「共同捜査は無理です」ときっぱり。

情報を共有せず、勝手に動くモルドバン、そしてかばい続けるバレク警部に不信感が募ります。例えば・・・

 

●新たな事件現場で、マンハッタンSVU到着前に、勝手にマスコミに話す(今までは公表していなかった)。注意したフィンとつかみ合いになり、新聞の一面に掲載される。

 

無抵抗のゴンザレスを撃つ。足を滑らせただけだったが、銃を見たから、相手は銃を川に捨てたからと嘘を言う。

組んでいたロリンズに「君も銃を見た、または発砲後にここに来たと言ってくれ」

 

もちろんロリンズは見たままを証言すると言います。フィンが「何かあったのか」と聞くと、ロリンズは「ブロンクス流よ」と応えました。でもフィンは分かってましたね。

後にロリンズは、「殺そうとしたかも」と話しました。容疑者が抵抗したため撃ったのなら、全てのケースの犯人だったことにできるからです。

 

偽証教唆

被害者達に犯人が言った「いい子にしてろ」を聞かせますが、全員一致でゴンザレスにはなりません。

マンハッタンの被害者ロージーに、話をしに行きます。ロージーはフィンとロリンズに「次は、犬に噛まれた人を選べるわ」と言ったため、モルドバンが識別を指導したことは確実。

これらの事から、ガーランド警視正の指示で、過去にモルドバンが担当したレイプ事件を調べる事になりました。

 

モルドバンの不審な行動。ベラとロージーの事件は2人目の犯行

 

キャットがルスにモルドバンのことを聞き出す作戦で分かったことは

●ルスは何でもモルドバンに相談していた
→いわゆる男気のある頼れる先輩だったみたいです。

●2020年、モルドバンがコロナに感染したときも、電話で指示を仰いだ

●唯一の欠点は飲み過ぎること。ロージーの事件の夜も近くで飲んでいたので自分を責めていた

 

2人目の犯人と思われるのがベラとロージーの事件。

粘着テープで祈るようなポーズで手を縛られることは同じですが、他の事件では犯人は饒舌。しかしこの2件では、酒臭く、通報すれば殺すと脅しただけ

 

ベラの事件の頃、ゴンザレスは刑務所にいたのでアリバイ確定です。

 

マンハッタンSVUは、モルドバンが模倣犯の可能性があると気づきます。もともと報道されていない連続事件でしたから。

 

モルドバンに逮捕された過去のレイプ犯に会いに行く

 

フィンとカリシ(ピーター・スカナヴィーノ)は、刑務所へ。モルドバンに逮捕されたレイプ犯の手口が今回の事件に似ていたためです。

 

この受刑者は、4件しかDNAの証拠がないのに、計6件のレイプを認めていました。モルドバンに便宜を図ってもらう取引をしたためで、つまり、自白を強要したことになります。

 

強引な手法を用いる性格で、連続犯を模倣した可能性が高いが、証明は難しい。自白か現行犯逮捕したありません↓

 
 
 
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オリビアは「彼のミスはマンハッタンで罪を犯したことよ」と言います(バレクが引用したゴーレンの格言をアレンジ)。

ガーランド警視正もモルドバンは疑心暗鬼になっている、パラノイドにと言ってました、もう一押しだろう、と。

 

ロリンズ、おとり捜査!

 

組むことの多かったロリンズがバーでモルドバンに話を聞き出します。

 

で、何と、モルドバンは事件の夜に同じバーでロージーが酔っ払っていたのを見たと話しました。

「被害者は酔っていたのを隠す。必死に働いてるのにバカな警部が次々に来る。新人の子守もある」

自分が昇進すると思っていたのに、また無能な上司が来たと鬱屈していました。

 

ロリンズは、ロージーが「犯人の覆面の目があなたに似ている」と言い出した、ゴンザレスへの発砲事件のことを何度も聞かれていると伝え、少しずつ追いつめて引き出そうとしますが。

 

モルドバンは、バーカウンターの隣に座っているロリンズの携帯にメールを送ります。

「下を見ろ」とあって、カウンターの下で銃をつきつけロリンズを拉致しようとしますが、ロリンズは隙を見て反撃、チームが入って来てモルドバンを確保しました。

↑ちょっと長いんですが、確保まで。最後、モルドバンが銃口を自分に向けたところ、ロリンズは「Do it」。迫力でした。

 

後悔するバレク警部補、異動です

 

モルドバンは厳しい監視下に置かれます。メッセージを送らないと警察は信頼を回復できないから、です。

 

自分が気づくべきだった、辞職すると言うバレク。ガーランド警視正はそんな必要はない、と異動になりました。

「仕事に打ち込め。時が解決する」というガーランド警視正に「そうとは限らない」と答えるバレクでした。

 
 
 
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ルスは自分を利用したとキャットを責めます。ショックを受けたキャットに声をかけるフィンでした。

 

そしてバレクはオリビアに、モルドバンについて「SVUに20年いれば疲弊する。彼は大勢を欺いてきた」と話します。

オリビアはあくまで「あなたは悪くない、乗り越えられる」と力づけますが、そういう問題でないことはバレクは分かっているという表情で終わりました。 

 

~~~まとめ感想~~~

●不満を抱え込んだ警官がレイプ犯の真似をして鬱憤を晴らしたわけで、保身のためにミスを重ねる。その真相に近づいていく二転三転が面白いストーリーでした。

(ゴンザレスも尋問の表情から何らかの罪は間違いないんでしょう)

 

ただ、話としては意外にシンプルだったかも。

この刑事あやしい→悪徳警官?→まんま犯人なんだ! とちょっとビックリ。

 

でもモルドバン刑事役の役者さん(海外の舞台でも活動しているらしい)怪演でした。

 

●背景には、コロナ禍という状況があります。

捜査が充分にできなかった2020年4月のNY、死者が山積み、病院の外は冷凍車両だらけ、誰もが疲弊していたという話がでてきました。

 

その中で5月にジョージ・フロイドの事件が起こるわけで、警察の信頼回復がいかに緊急の課題だったかが分かります。

 

●それにしてもチーム全員が揃った今回、盛りだくさんでした!

 

相変わらず頭脳明晰のガーランド警視正。
オリビアは、警察内部の不協和音に珍しく厳しい表情で憤っているシーンが多かった。
あぶない犯人を追いつめるロリンズのテクニック、健在です! 最後の一気飲みも男前でしたね。

 
 
 
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キャットは頑張ったのにミーティングで退出させられ(権限の違いかな、仕方ない)、ルスに責められ最後は苦しそうでした。

でも、フィンですよ! ロリンズの変化やキャットの苦悩を感じて声をかけるし、オリビアの右腕として寡黙に支える。ほんと頼りになります。一家に一人いてほしい。

カリシは法廷エピソードが続いて今回は話の整理役でした。

 

●バレクとモルドバン、上手かったですね。ルスも一生懸命でいい役者さんでした。

人手不足でも結果を求められる新任管理職、上にも下にも不満だらけの中間管理職の苦労がしのばれます(犯罪は別問題)・・・。

新任だからか、警察内部、検察との関係など政治力もあまりないと言われてました。

 

特に、慰労されても力づけられても、自分の力不足ははっきり分かっているという表情のベテラン、バレクが上手だなあと。

 

●そんなバレク役アナベラ・シオラです!

↓「LAW & ORDER: クリミナル・インテント」S5(2001)

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「ゴーレンいわく、ミスは人の性格を表す」のセリフに飛び上がりました😆

↓ゴーレン(ヴィンセント・ドノフリオ)最高でした❗ エイムズとのコンビ大好きでした!!

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(いつの間にかショーン・ペンの義父になっていたことを今日知りました・・・)

シーズン5、ゴーレン組と交代で登場のローガンと組んでいたのがキャロリン・バレク。

 

↓マイク・ローガン(クリス・ノース)です! これは「LAW & ORDER」(1991頃?)から。隣はブリスコー(ジェリー・オーバック)

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これも

 
 
 
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懐かしかった~~~🤗

 

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