カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「ライン・オブ・デューティ」シーズン4 Ep5 感想 ~ それぞれの状況が急展開。ついにニックが逮捕されます Netflix

2017年に放映された「Line of Duty」シーズン4のネタバレ感想です。前回(第4話)はこちら。メインキャスト3名についてはこちらへ

 

第5話「Lying Nest」では、妨害あり、裏切りあり、あちこちにウソが張り巡らされて、混とんとしてきました。 

↑緊迫したシーンが続きますが、舞台裏はこんな感じ。

 

 

前回、ケイト(ヴィッキー・マクルーア)が潜入捜査中に証言を操ったと指摘し、同時にヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)の発言を性差別として問題化したロズ・ハントリー警部(タンディ・ニュートン)

 

ヒルトン警視長(ポール・ヒギンズ)がまた大きく受け取りまして、ハントリーはAC-12の不正を暴いた、腐敗しているのはAC-12だと糾弾します。
マニート(Maya Sondhi)に情報を渡すよう指示していましたから、単にロズをかばうだけでなく、他の思惑があるのは確実でしょう。

 

スティーブ(マーティン・コムストン)リハビリ中です↓

完治するか不明と言われるものの、車椅子で捜査に復帰します。

 

【新事実・新証拠】これまで通りの被疑者でいいのか?

 

今エピソードで分かったこと、まず大きな証拠2つが

●新たな遺体が発見された

→2人目の被害者レオニーの切断された遺体だった。凍結し新聞紙に包まれ袋に入れて遺棄された。新聞記事の日付から、マイケル・ファーマーは収監中でティム・アイフィールドは死亡後だから犯人ではない

 

●最初の遺体の血痕は、ティムの部屋の血痕と同じだった

→AC-12が外部機関で血痕を再鑑定した結果、ティムの鑑識スーツの組織が見つかりました。
つまり、ティムの死後にスーツから採取された血液なので、ティムが殺害犯ならつくわけがない。ロズが採取していた血痕であることは、まだAC-12は知りません。

 

ロズは、ファーマーとティムが共謀してレオニー達を殺したと言い続けていましたから、完全に覆りました

 

特に新聞記事の証拠にはショックを受けていましたね。

 

その少し前から、絶対に仮説を譲らないロズに疑問を抱いていたのはニール・トワイラー巡査部長

目出し帽の写真の男を探そうとしないことにも納得がいかず、ついにケイトに会いに来ました!

 

ニールから新たな遺体の情報を得たケイト達は状況を分析。
AC-12で話しているうちに、スティーブが襲われた時の状況(目出し帽、バット)を思い出します。

 

そして、遺体を凍結する手口が、2012年のシーズン1ジャッキー・ラバティ事件と同じことに気づきます! ジャッキーの遺体も凍結された後に持ち去られていました(そして住宅の冷蔵庫に保管)

さらに、その事件でも、目出し帽の男たちにバットで襲われていました。

 

ロズに関わる事件の捜査は禁止されたAC-12ですが、別の事件の捜査となれば可能です。

同じ手法が幾つも重なるジャッキー・ラバティ殺害事件の再捜査として進めることになりました。

 

AC-12では、同じ犯罪組織による可能性、または捜査の目をそらすためという2つの可能性を考えています。

 

【弁護士ジミー・レイクウェル】ニックとファーマーの接点

 

ロズの夫ニック・ハントリー(リー・イングルビー)の友人にして弁護を担当するジミー・レイクウェル(パトリック・バラディ)
不思議な因縁がありました。

 

なんと、女性を誘拐・殺害した連続犯 “目出し帽の男”としてロズが逮捕したマイケル・ファーマー(スコット・リード)の最初の弁護士でした。

16歳の時、15歳のジェイドをレイプしたという事件。第1話でスティーブはジェイドに会っていましたから。

 

スティーブとケイトは、性犯罪の前歴がありアリバイが証明できないファーマーは今回の被疑者として“選ばれた”と思っているので、レイクウェルに会いに行きます。

食えないベテラン弁護士で、追及を巧みにかわします。

 

ファーマーのやる気のない弁護人を替えることを提案したスティーブ。ファーマー自身が以前の弁護士がよかったと話したことから調べた結果でした。

 

AC-12はティム・アイフィールド殺害の犯人は、近くにいたニックだという仮説を立てていますから、ファーマーの情報を知っていたレイクウェルは怪しい。

もちろんレイクウェルは誰にも情報をもらしていないと否定します。

 

そして、AC-12がやって来たことをロズとニックに連絡。

 

ロズを信じられなくなったニックは、レイクウェルに打ち明けます。

するとレイクウェルがニックに力になろうと提案。訴追免除を条件に、別の署で匿名で任意で尋問を受けられるというのです。

 

離婚は避けられないだろうが、こうして真実を話すしか方法はないとすすめました。

こういう制度があるのですね。

 

妻をかばってウソの供述をしてきたニックですが、何も信じられなくなってきちんと話したい、捜査をゆだねたいと思ったのでしょう。

 

【ロズの決断】腕の傷が悪化。ニックの疑いを利用します

 

新しい遺体によってファーマー×ティム共謀説が崩れたロズ。ティム殺害の事件も進捗しておらず、苦しい立場です(自分の犯行のせいですけど)。

 

しかも、ティムが死の直前につけた傷で感染症となり、左腕はひどく化膿してきました。

自宅で倒れたロズをニックが病院に連れて行きます。すでに手遅れで、命を救うために左手の切断手術をされました。

切断の怒りはニックに向きます。

 

腹心のジョディから別の署での尋問の話も聞き、離婚を切り出し、さらにティム・アイフィールド殺害でニックを逮捕!

 

レオニーの失踪時のアリバイが無いこと、ティム死亡時に近くにいたこと、スティーブ襲撃時もいなかった、警官にうその供述をしたことが理由です。

 

レオニー失踪日のニックのアリバイがないことがわかり、ハントリー夫妻を連行しようとするAC-12ですが、一歩遅く、ジョディがニックを逮捕して連れて行ってしまいました。

  

さらに。

ブラシに夫のセーターの繊維をつけて証拠品としていました!

 

【マニート】裏切者探しが続きます

 

ヒルトン警視長は、AC-12の資料を提出するようヘイスティングス警視に迫ります。

汚職・腐敗を捜査する部署ですから独自の判断が認められているのに、です。

 

特にシーズン3、汚職警官と犯罪組織の橋渡し役である“キャディ”ことマシュー“ドット”コッタンの臨終供述にこだわっていました。

身内に汚職警官がいたのだから、その資料を見せろというもの。

 

そこでマニートがジェイミー(ロイス・ピアソン)のパスワードを使ってダウンロード

 

当然、技術部門が調べれば明白なので、ジェイミーが追及されます。面談の失敗もあり疎外感のあったジェイミーは、異動を願い出ました。

その前には、ケイトの潜入捜査をロズにばらしたのではないかとバッケルス警部が疑われまして、ヘイスティングス警視は疑心暗鬼状態です。

 

内部からの情報漏れは確実ですから。 

あんなに仕事ができて誰からも信頼されていたマニート。

ヘイスティングス警視に産休を早めることを伝え、エレベーターで一人泣いていました。

 

最後は、ヒルトン警視長がヘイスティングス警視こそ裏切者ではないのかと追及を始めます。

 

ドットの臨終供述によると、汚職警官のリーダーの名前は “H” で始まる、ということだったから。

ヘイスティングス、ヒルトン、どちらも可能性アリということになります。

 

~~~~~感想~~~~~

 

●いよいよ汚職警官組織の親玉探しが始まるのでしょうか。

警部より上でHで始まる該当者は8名らしいので、今後の登場人物も気にしておきたいところです。

 

●マイケル・ファーマー君の無実を証明できるといいですね。

スティーブは、おばあちゃんに頼んで罪を認めないよう説得してもらいました。

 

弁護士によってずいぶん変わると思いますが、ジミー・レイクウェルもタヌキ親父っぽいのでどうすればいいのか。

被疑者の権利といっても、自分ではどうしたらいいか分からないことなので、法律上のサポートは本当に重要だと思います。

 

●さすがにおかしいと気づいたニール・トワイラー。上司が信頼できないならAC-12に行くしかありません。

ティムも同様に考えたはずで、AC-12に求められる規範や倫理の厳しさがうかがわれますね。

 

同時に、警官として職務を遂行するニールと、ロズを盲信しているジョディ↓との違いが印象的でした。 

 

●それにしても、ここでジャッキー・ラバティ事件につながるとは驚きました。

↑そもそもこいつを探す事件だったはず。

シーズン1と同じ組織犯罪だとしたら、一人ではないかもしれません。

 

3つの事件が並行しているシーズン4。まずは、ロズ・ハントリーのティム殺害事件がどう決着するのか。巻き込まれた形のニックが気の毒です。

それにしても、妻自ら夫を陥れるとは・・・

 

そして最も大きなテーマである汚職警官組織のヒントが見つかるのか。

次回、シーズンフィナーレです。

 

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