カノンの海外ドラマ漂流記

気ままな海外ドラマ中心のブログです。ネタバレ記事中心です。

ドラマ「リトル・ドラマー・ガール 愛を演じるスパイ」Ep6 感想 ~ チャーリー、パレスチナの軍事訓練に参加

 舞台は中東へ! 英BBC×米AMC制作の第6話「荒野のドラマ」です。

 
 
 
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↑で “エピソード5” と言われているのは、BBC放映時は全6話だったため。日本では全8話構成の第6話です。U-NEXT配信中(吹替)

 

拉致されて連れて行かれたのはレバノン? 

 
 
 
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前回、テロリストの協力者ヘルガ(カタリーナ・シュットラー)に拉致されたチャーリー(フローレンス・ピュー)は、レバノンのベイルートへ到着。 さらに車で郊外にあるテロ組織の拠点に連れて行かれます。

1979年のお話です。

 

 

 

 

イスラエルのマーティ(マイケル・シャノン)は興奮してまして、「フィクションと現実が一つになった。チャーリーがテロリストの仲間になった」と、はっきり言って喜んでます。組織側がチャーリーをテロリストとして送り返すことでさらに組織につながるともくろんでいるわけですね。

 

ムッとしているギャディ(アレクサンダー・スカルスガルド)に対し、愛されていると思わせて、飛行機に乗せたのは君だと言い放ちます。ひどい言いぐさだけど、外れてませんからね。

 

気持ちは本物だったとしても、結果的に操った形になりました

チャーリーがスパイを続けることにしたのは、ギャディがつらそうだったから。手伝おうと思ったわけで、フィクションと現実が混ざり合ったのは、チャーリーだけでなくギャディにも当てはまるということでしょうね。

何も言わないけど、心配でしょうがない感は伝わりました。

 

パレスティナの軍事訓練キャンプに参加するチャーリー

ただ、チャーリーは覚悟をもって中東に来たわけでなく、いきなり拉致されたので必死で抵抗します。が、無駄でして、組織のトップ=ハリールの弟であるサリム(別名ミシェル)の恋人としてさらに尋問を受けます。

 

インテリアに激しくこだわっているこのドラマ、レバノンのお家がこれまた素敵です!

 
 
 
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ちなみに、動画をご紹介したギリシャはこんな感じでした↓

 
 
 
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サイケなチャーリーのフラットはこちら、シンプルモダンなギャディのお部屋はこちらです。

 

チャーリーは、まず、隊長のタイエー(Adel Bencherif)、次いでサリムの姉ファトメ(Lubna Azabal)の取り調べを受け、何とか信用を勝ち得ます=命拾いします。

 

ピンチのとき、頼りになるのは今までの経験だけですからね。チャーリーの場合、ギャディと作り上げてきたフィクション(今やほとんど本物の記憶)をもとに行動します。

ギャディが演じたサリム(別名ミシェル)がチャーリーに話した言葉や思い出が、そのまま自分のものになっています。

↓サリム/ミシェルです。

 
 
 
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さらに

・何もしゃべらずひたすら耳を傾けろ

・君はきっとパレスチナ人が好きになる。一見秩序が無いようでいてハリールが仕切ってる

・彼らは君を同胞として扱う。欺くことが苦しくなるが、打ち明けた瞬間、殺される

など、たくさんのスパイの心得が思い出されます。これが生き残るスキルになったのでしょう。

 

 
 
 
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ある日、ファトメの車から降ろされ、道路に置き去りにされたチャーリーは、今度は苛烈な軍事訓練キャンプに参加させられます! 

主に外国人の協力者を訓練するキャンプみたいで、近くには難民キャンプもありました。

 

 
 
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射撃や爆弾作りなどたくさんの事を教わります。格闘技訓練もありました! 投げられたり噛みついたりまるで何でもありのプロレスでしたね(「ファイティング・ファミリー」未見ですが)。

 

ギャディとの射撃では一発も当たりませんでしたが、今やロケット砲を命中させる腕前になり、精神的に不安定になったアメリカ人(同志アブドゥールこと本名アーサー・ハロラン)に対処したことなどから信用されるようになりました。

ついでにこの時、キャンプの正確な座標を手に入れます。もちろん外部との連絡手段はありません。

 

 

 

ところで、このキャンプに組織のトップ、爆弾作りの天才、長兄ハリールが参加していました。チャーリーに銃の両手撃ちを指導する教官役で、タイエー隊長とチャーリーのことを話していたり。見直してやっと気が付きました。

 

そしてギャディの予想通り、チャーリーはパレスチナの人々と交流し、親しみを覚えていきます。サリム/ミシェルの姉ファトメは、医者として働いていました。 上の写真では2枚目です。

Loubna Azabal

厳しくて家族思いで魅力的なキャラクターでしたね。演じるLubna Azabal(ルブナ・アザバルと読むんでしょうか)は、ベルギー人の俳優さん。モロッコ人の父とスペイン人の母の間にブリュッセルに生まれました。

フランス語、英語、スペイン語、アラビア語に堪能で、ブリュッセル王立音楽院卒業。受賞多数の有名女優さんのようです。

 

チャーリーに亡くなった弟のことを色々と聞くんです

尋問では体のアザのこと、ハリールと一緒に捕らえられたときのこと、信用し始めてからは手紙を全て読んだこと、最後に会った時の様子など・・・。大義のための殉死とはいえ、家族として愛していたことが伝わりました。

 
 
 
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パレスチナの暮らしは貧しいけれど、知り合った少女は明るく「仮の住まいだから」と話します。少年兵には君は殉死者の家族だから尊敬していると言われ、小さな女の子にはアラビア語を習います。

 

貧しくて苦しくとも、お互いを家族のように思い、ミシェルが話したように世界に忘れられないために戦い続けるしかない人たちでした。

 

軍事訓練キャンプには厳しい規律があり、全員が信念を持って参加していることが描かれます。

Equipe film frontieres-Adel Bencherif

隊長のタイエー役、Adel Bencherif はフランス人の俳優さんで、とても厳しく、同時に公正明大な尊敬される人物でした。

 

チャーリーが本物か確かめるとき、「サリムに憎しみも教わったか?」と聞きます。

チャーリーは「憎んで戦うのはシオニストだけ。サリムは愛のために戦っていた」と答えます。演技どころでなく必死だったはずで、本当の感情だけを自然に話したのだと思いました。

 

チャーリー達のキャンプへ、何とイスラエルが報復爆撃

 
 
 
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一方、ロンドンのマーティ達は組織の暗号を必死で解読中。その途中に、パレスチナのテロでイスラエル人ジャーナリストが殺される事件が発生

 

レバノンにチャーリーが居ることは分かっていましたが、報復しないと怪しまれるということで、爆撃を決行。

チャーリー達はサリムの追悼集会をしており、多くの仲間が集まって大切な時間を過ごしていたときでした。

 

この爆撃で、アラビア語を教えてくれた少女が殺されます

丁寧に詳細に綴られたパレスチナの人たちの暮らし。ジョン・ル・カレらしいリアルな描写でした。この後、パレスチナ側がどう動くのか、いよいよ終盤の大一番へ向かいます。次回に続きます。 

 
 
 
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